楽天ドラ1早川、鷹の大物左腕から“通信教育”「力を抜いて投げなよ」

楽天・早川隆久【写真:荒川祐史】
楽天・早川隆久【写真:荒川祐史】

田中将にはキャンプの球数について質問したという

 楽天のドラフト1位ルーキー、早川隆久投手は11日、沖縄・金武キャンプで5度目のブルペン入り。少なめの32球で終え、12日にはプロ入り後初めて打撃投手を務める予定だ。当面の目標である開幕ローテ入りへ向けて、いよいよ実力を試されるが、実はライバルチームにも心強い“味方”がいる。

「一昨日(9日)の夜、ソフトバンクの和田毅さんにメールで連絡を取って、『1年目には(ブルペンで球数を)どれくらい投げましたか?』と質問させていただきました」と明かした。早川にとって和田は早大の18期上にあたるが、新旧のエース左腕として面識があり、「今年に入ってからは初めてでしたが、昨年プロ入りが決まってから、いろいろアドバイスを頂きました」と言う。

 和田はプロで日米通算143勝。昨季も8勝1敗、防御率2.94の好成績を挙げた。今月21日に40歳となるが、バリバリの現役で、早川にとっては願ってもない“教材”だろう。和田はプロ1年目のキャンプでは「投げ過ぎないように意識して、合計500球くらい」にとどめたそうで、早川は「自分は750球くらいを想定していましたが、和田さんのお話を聞いて、“多くて750くらい”という方向に行きつつあります」と参考にしている。

 和田からは「おそらく1年目は緊張もあって、8割程度のつもりでもそれ以上の出力が出てしまう。力を抜いて投げなよ」とも助言されたという。

 一方、急転直下で同僚となった田中将大投手については、「何でも気軽に聞いて下さい」とナインを前に挨拶したマー君に対し、「いや、無理です。オーラが物凄い」と気おくれしていたが、ここにきて接触に成功。和田に対してと同じく「1年目のキャンプではどれくらい投げましたか?」と質問した。もっとも、その回答は「もう14年前のことだから覚えてないよ……」というものだった。

 メディアが田中将の一挙手一投足を追いかけるフィーバーぶりには、「自分も今後そういう投手になりたいという憧れがあります」と目を輝かせる。だが、そこで終わらないのが最速155キロを誇る大物らしいところ。「追いついて追い越さないと。そういう背中が目の前にあって、目標設定がしやすいからこそ、追い越さなければいけないと思います」と言い切った。和田に対しても田中将に対しても、憧れで終わる気は毛頭ない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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