イチロー氏、「51」ユニで紅白戦出場 エース左腕語る感動の対決「景色が一変した」

マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏【写真:Getty Images】
マリナーズ会長付き特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏【写真:Getty Images】

イチロー氏と対戦した左腕ゴンザレス「ニコニコせざるを得なかった」

 マリナーズで会長付特別補佐兼インストラクターを務めるイチロー氏は7日(日本時間8日)、アリゾナ州ピオリアで行われているスプリングトレーニングで“現役復帰”した。背番号「51」のユニホーム姿でシミュレーションゲーム(紅白戦)に“出場”。大リーグ公式サイトはトップニュースで伝えるなど多くの米メディアもイチロー氏に注目した。

 イチロー氏はエース左腕マルコ・ゴンザレスと対戦した。MLB公式サイトのマリナーズ番ダニエル・クラマー記者がツイッターに投稿した動画では、イチロー氏はボール球を見送って「グッド・アイ(いい選球眼だ)」。周囲の笑いを誘った。打席では左翼方向へ高々と打ち上げた。「サックフライ、メイビー(たぶん犠牲フライ)」と英語で話し、軽やかに一塁へ駆け出している。

 キャンプ中の投手に、より多くの実戦機会を与えるための措置。とはいえ、現役投手には感激の一時だったようだ。大リーグ公式サイトは対戦した左腕ゴンザレスのコメントを紹介した。

「実際の試合のような感じを出すためのものだったけど、イチが打席に入った途端、ゲームの景色がまるっきり変わったんだ。ライトを守ったり、練習前に話したりするだけでもね。とってもユニークなエネルギーを持っているよ。とってもピュアな野球のエネルギーを持っているから、周りにいるだけでとても満足できるんだ」

「ニコニコせざるを得なかったよ。笑みを浮かべながら投げるのはこれが最初で最後かもしれないね」

 米メディア「ジ・アスレチック」も左腕ゴンザレスのコメントを紹介。「そんなに全力で投げたわけじゃなかったけど、しばらく僕のようなスピードですら見ていなかったから、(イチロー氏は)『オーマイガー』って感じだった」。18年13勝、19年16勝を挙げた実力者はこう振り返っている。

 このキャンプ中は裏方として現役選手をサポートする立場。それでも、将来の殿堂入りが確実視されるイチロー氏との対戦は現役投手のこれ以上ない刺激となっているようだ。

(Full-Count編集部)

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