「準備が整っていないように見える」燕の巻き返しに欠かせない山田哲人の復活

ヤクルト・山田哲人【写真:荒川祐史】
ヤクルト・山田哲人【写真:荒川祐史】

2018年までヤクルトで2年間コーチを務めた野口寿浩氏が解説

■阪神 9-5 ヤクルト(27日・神宮)

 昨季まで2年連続最下位のヤクルトは、今季も開幕ダッシュとはいかず、26、27両日の阪神戦(神宮)で連敗を喫した。3番を打つ山田哲人内野手、4番を担う村上宗隆内野手はともに開幕から2試合で9打数1安打、打率.111にとどまったが、内容は対照的だった。

 ヤクルトや日本ハム、阪神、横浜(現DeNA)で捕手として21年間活躍し、2018年までヤクルトで2年間コーチを務めた野口寿浩氏は「結果が出ていないせいもあるのだろうが、山田はどうしても打席で不安げに立っているように見えてしまう。走っている姿、守っている姿も精彩を欠いている」と見る。山田が2試合で放ったヒットは、26日の第5打席に放った二塁内野安打のみだ。

 3度のトリプルスリーを誇る不動の主軸。昨季は上半身の故障に悩まされ、94試合出場で打率.254にとどまった。心機一転で自ら志願して主将に就任した今季も、キャンプ終盤に下半身の張りを訴え、オープン戦は休みがち。今月22日のオープン戦最終戦も欠場した。野口氏は「気持ちは開幕に間に合わせたが、体、技術はまだ準備が整っていない印象」と指摘する。

 一方の村上は昨季、全120試合に出場。打率.307、リーグトップの出塁率.427をマークするなど進境著しい。リーグ最多の115三振を喫したものの、87四球もリーグ最多で、優れた選球眼を身につけた。今季2試合で唯一の安打は、27日の6回先頭で阪神の先発・青柳から放った1号ソロ。カウント1-0から、2球目の135キロのストレートが真ん中高めに浮いたところを逃さず、逆方向の左翼席へ放り込んだ。野口氏は「相手からマークされ、甘いコースにはめったに来ない中で、数少ない“抜け球”を本塁打にした。打撃の状態自体は悪くないので、心配はいらないと思う。成績もこれからどんどん上がっていくでしょう」と太鼓判を押す。

 ヤクルトが開幕2戦目のマウンドを託したのは、今月3日に廣岡大志内野手とのトレードで巨人から加入したばかりの田口麗斗投手。駒不足が否めない投手陣の底上げを期待された左腕は、3回持たずに6失点でKOされた。上位進出するには、やはり打線の奮起が不可欠。幸いにも39歳の青木宣親外野手は2日間で打率.400(10打数4安打)。38歳でソフトバンクを戦力外となり加入した内川聖一内野手も.333(9打数3安打)と好調なスタートを切った。それだけになおさら「2番の青木と、4番の村上、5番の内川をつなぐ山田の役割が重要になる」と野口氏は強調する。

 連敗の中にも光明はあった。27日に途中出場したドラフト4位ルーキー・元山飛優内野手は5回にプロ初安打(一塁内野安打)、9回には右翼席へプロ初本塁打を放ち、西浦直亨内野手らとのショートのレギュラー争いに改めて名乗りを上げた。主砲が復調すれば、チーム全体も勢いづくに違いない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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