一気に若返ったセンターライン オリ10年連続開幕負け越しも明るい“未来予想図”

若さゆえのミスも太田や頓宮は打撃好調なスタート

 紅林は3戦トータルで打率.182(11打数2安打)だが、太田は.333(12打数4安打)と好調なスタート。3戦目の7回2死満塁で捕逸を犯した頓宮も、持ち味の打撃では開幕戦で逆方向の右翼へ1号ソロを放つなど打率5割(8打数4安打)をマークしている。

 一方、若さゆえの失敗もあった。開幕戦では、1回に太田のタイムリーエラーで先制点を献上したのに続き、3回にも紅林のエラーをきっかけに失点した。紅林は正面の痛烈な打球を後逸し「左前打」と記録されるシーンもあり、「エラーもあったし、“実質エラー”を含めれば3つか4つあって、投手の方に迷惑をかけた」と猛省。それでも「考え過ぎると緊張してしまうので、考えないようにしました」と臆するところは見せなかった。

 太田、紅林の大型二遊間コンビに関しては、「今季はシーズンを捨てる覚悟で使い続けてほしい。それがチーム強化の近道だろう」と期待する球界関係者も多い。また、2戦目には19歳左腕の宮城大弥投手が先発して7回2失点に抑え、白星を挙げた。山本由伸、山岡泰輔、田嶋大樹の先発3本柱に加え、今季中に宮城が1本立ちできるようなら、投手王国建設も遠くなさそうだ。

 昨季まで2年連続最下位&6年連続Bクラスに低迷したチームには、確かに上昇の足音は聞こえている。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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