好調燕にベテラン離脱の“副産物” 「貫禄が出てきた」と飯田哲也氏絶賛する選手は

高打率の山崎、塩見は「レギュラーをつかんでほしい」

 山崎はプロ6年目、塩見は4年目で、ともに27歳の中堅選手だが、今後については共通の課題もあるようだ。「2人も含めて、1年を通してレギュラーとしてやったことがない選手が多く、まだシーズンの戦い方を知らない。今は常に全力でやっていると思いますが、打てなくなる時も来ます。波は必ずあるので、それをいかに我慢できるかが重要になります。不調の時や疲れている時は自分でもわかるはずなので、そこをうまく調整する必要があります。コーチとうまくコミュニケーションを取りながらいろいろなことを経験して、本当の意味でレギュラーの座をつかんでほしいですね」。

 ベテラン主力選手の離脱は、不動の4番に成長した村上宗隆内野手にも影響を及ぼしていると飯田氏は言う。「村上のリーダーシップが際立ってきたというか、貫禄のようなものが出てきました。ベンチでも大きな声を出して、他の選手を激励したり応援したりしている。まだ若いのによくやっていると思います」。

 もちろん青木や内川ら実績のある選手が復帰すれば、当然チームにとってはプラスになるのは間違いない。飯田氏も期待を込めて言う。「若手がいい時はどんどん使って、実績のあるベテランは取っておけばいい。2-3年後に強くなるために『育てたい』という選手は使い続けてもらいたい。とはいえ、肝心な時に頼りになるのは、やはりベテラン。3番青木、4番村上、5番山田となれば相当強力になるし、で7番に内川が入ったりすると、相手にとっては本当に嫌な打線になります」。

 2018年には低い下馬評を覆して2位となり、クライマックスシリーズ進出を果たしたヤクルト。その再現を期待するのは決して夢ではないようだ。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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