阪神・佐藤輝は「交流戦後にブレークする」 専門家が“真の覚醒”を確信するワケ

厳しい配球は強打者の宿命「ボール球を振り始めると打撃を崩す」

 相手の厳しい配球も「内角を攻められるのは強打者の宿命。それも打てないからそこに投げられているわけではなく、意識させて外角の球を遠く感じさせるのが狙いなので、それほど気にしなくていい。現に佐藤は、インコースもうまく腕をたたんで打てる技術も持っています」と分析。今後に関しては「ストライクを打てば、どのコースを攻められても大丈夫。逆にボール球を振り始めると、打撃を崩すことになるのではないでしょうか」と見据える。

 すでに大物ルーキーの片鱗を見せているものの、本当の評価はもう少し先になるという。

「夏場になると、ある程度データも揃ってくるので、打てるコースと打てないコースもはっきりしてくる。プロのピッチャーは、その弱点を攻めてくる。逆に佐藤の方も、相手の特徴がわかってくるので、そこは読み合いと言うか、駆け引きになる。技術はあるので、そこで落ちてくるような選手には、僕には見えないですね」

 交流戦に入れば、セ・リーグとは違ったパワータイプの多いパの投手とも対戦する。それも見越して、飯田氏は佐藤の覚醒の時期を予言する。「交流戦が終わった後、夏場ぐらいにブレークするのではないでしょうか。山本由伸(オリックス)らの球を経験すれば、また一回り、大きく成長する気がします」。2005年以来のリーグ優勝へ向けてひた走るチームで、規格外のルーキーから目が離せない。

(大久保泰伸 / Yasunobu Okubo)

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