どんな形でも「試合に出たい」 ロッテ5年目捕手が打撃で見出す1軍の兆し

「結局試合に出ないと意味がない。どこであろうと出していただけるのなら」

「自分の技術の面でもやっぱり他のキャッチャーの人と比べて、ずば抜けているというところも正直なかったですし……」

 1軍出場は、2年目に1度代打で出場したのみ。昨秋、チーム内のコロナ禍で大量入れ替えとなった際に昇格したものの、出番はなかった。どんな形でも試合に出たい。今は当時とは真逆の気持ちだ。「キャッチャーもやらなくていいというわけではないんですけど、結局試合に出ないと意味がない。どこであろうと出していただけるのならと思います」。その一心でオフには、捕手以外のポジションの練習にも力を入れた。

 捕手からポジションを変え、成功した選手も少なくはない。西武や中日で活躍した和田一浩氏や、ヤクルトなどで活躍した飯田哲也氏も元々捕手だった。秀でた“一芸”があれば、1軍舞台もぐっと近くなる。

 低めのボール球を振ってしまうことが多く、三振数が多いのが課題。福浦和也2軍ヘッド兼打撃コーチからは、下半身の重要さを説かれた。「一番が下半身の粘り。ボールを追っかけすぎるな、ボールとしっかり距離をとってというのはずっと言われています」。春季キャンプでは松中信彦臨時打撃コーチにもトスを上げてもらい、下半身をいじめ抜いた。

 ロッテ2軍はイースタン・リーグ記録に迫る14連勝を記録するなど、首位を独走中。「試合に出ている、出ていないじゃくて全員が1人1人が勝ちに、1球に集中している」。今季のチームスローガンでもある「この1点を、つかみ取る」を体現するチームの雰囲気の良さを実感している。ただ、チームが勝っているということは、自分以外の選手もアピールしているということ。熾烈な競争の中で、1軍への切符を掴み取らないといけない。

「やっぱり1軍に上がって、どんな形でもいいので活躍したいですね。それだけです」。しみじみと噛み締めながら話す口ぶりに、今季にかける想いを込める。

○宗接唯人(むねつぐ・ゆいと)1994年7月26日生まれ。26歳。兵庫県宍粟市出身。神戸国際高から亜細亜大学に進学。正捕手として第46回明治神宮大会で優勝。4年春には打率.372をマークして優勝に貢献しベストナインを獲得。2016年のドラフトでロッテから7位指名を受け入団。183センチ、90キロ。右投げ右打ち。

(上野明洸 / Akihiro Ueno)

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