“送球を顎で受けた男”西武今井の覚醒 オリ指揮官脱帽「かなりのレベルの投手に…」

辻監督(右)とグータッチを交わす【写真:荒川祐史】
辻監督(右)とグータッチを交わす【写真:荒川祐史】

辻監督「四球を怖がらずに投げられるようになった」

 今井は前回登板の4月28日・ロッテ戦でも7回2失点と試合を作った。ただ、1回に一塁ベースカバーに入った際、脱げた帽子に気をとられて送球が顎付近を直撃するシーンがあった。辻監督からは「ふかふかした頭をしているから帽子が脱げるんだよ! 帽子を気にしている場合じゃないだろ!」と苦言を呈されつつ、「顔に当たってちょっと目が覚めたかな。よく投げた」と称えられた。その1週間後のこの日は、まさに本格的な覚醒を思わせる投球だった。

 辻監督は「これまでは四球で自滅するところがあって、ストライクを取らなければいけないと思うと腕の振りも緩んで、いまひとつ力を発揮できなかったが、ピンチでもちゃんと腕を振れるようになった」と指摘。「打者に向かっていく気持ちを僕ら(首脳陣)も感じていて、それが打者に対する“圧”になり、変化球も生きる。あまり四球を怖がらずに投げれるようになった気がする」と目を細める。

 味方だけではない。敵将のオリックス・中嶋監督は「いやぁ……かなりのレベルのピッチャーになっていると思います。今日は向こうのピッチャーが良かったと割り切ります」と脱帽した。

 まだ制球難が顔を出すこともあるが、3勝4敗、防御率6.13と伸び悩んだ昨季に比べれば、数段成長している。油断することなく一気に山本レベルの球界を代表するエースに成長してほしい。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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