ノーヒットノーランの頻発は「良いことじゃない」 カーショーが鳴らす警鐘

ドジャースのクレイトン・カーショー【写真:Getty Images】
ドジャースのクレイトン・カーショー【写真:Getty Images】

今季から飛ばないボールが採用、メジャー平均打率も史上最低

“投高打低”現象が続く今季のメジャーリーグ。今季から飛ばないボールが採用された影響か、ヤンキースのコーリー・クルーバー投手が19日(日本時間20日)のレンジャーズ戦で早くも今季6人目となるノーヒットノーランを達成したほか、ここまでのメジャーの平均打率などは史上最低を記録しているという。こうした状況にドジャースのエース左腕クレイトン・カーショー投手が警鐘を鳴らしている。

 カーショーは19日(同20日)のダイヤモンドバックス戦に先発し、6回を2安打2失点の好投で勝利に貢献。地元紙「LAタイムズ」によると、試合後の会見でノーノーが“頻発”していることに言及した。「良いことじゃないね。ノーヒッターはクールなことだし、コーリー・クルーバー、(マディソン)バムガーナーやその他のノーヒッターを達成したみんなには心から敬意を持っているけど、毎晩のようにノーヒッターが起きるのはこのゲームにとって良いことではないかもしれない」。

 今季はパドレスのジョー・マスグローブ投手に始まり、クルーバーまで既に6度のノーノーが達成された他、4月25日(同26日)にはジャイアンツのバムガーナーがブレーブスとのダブルヘッダー第2試合で7イニング制では初の“ノーヒットノーラン”を記録している(参考記録)。

 19日(同20日)時点でのメジャーの平均打率.236は史上最低で、1試合あたりの安打数(7.82)は史上最少。本塁打数と得点数も近年では最少クラスであるという。逆に1試合あたりの奪三振数8.98は史上最多だ。

 飛ばないボールが採用された影響は顕著なようで、2014年6月18日のロッキーズ戦でノーノーを達成しているカーショーは「MLBの試みは理解しているが、今のところ失敗に終わっているように思える。新ボールの目的が何であれ、それはまだ何も良いことはしていない」とも語っている。

 MLB公式サイトによると、6度のノーノーは6月までに達成された数では史上最多。5月だけで4度達成されているが1990年6月に並んで既に月間最多だという。1シーズンでのノーノー最多達成数は1884年の8度。近代野球(1900年以降)においては7度が最多(1990年、1991年、2012年、2015年)で、今季はこの記録も更新してしまうのだろうか。

(Full-Count編集部)

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