憧れの仁志敏久は171cmで「ショック受けた」 同僚・森友哉を見て感じた“努力不足”

「身長はあった方がいい」が「自分の努力不足だったかな…」

 1年目はイースタン・リーグで本塁打0本、23安打にとどまった。しかし、オフに飛距離を意識してトレーニングに力を入れたところ、2年目の7月に本塁打が生まれ、安打は53本に伸びた。長打が出たことで、ヒットゾーンが広がったと感じた。

 それから、飛距離を伸ばすためにトレーニングだけは誰にも負けないように取り組んできた。3年目の2015年7月に支配下登録を勝ち取り、2016年には開幕を1軍で迎えたが、2018年、2019年は2年連続無安打に終わった。そして、2020年に戦力外通告を受けた。「どれだけトレーニングをしてもメヒア(西武)には勝てない」と笑いながら話すが、現役生活を振り返り「もっとできたのではないか……」と後悔の気持ちをにじませた。

「自分がジャンプして届かないものに届くのですから、身長はあったほうがいいです。でも、190センチを超えた人が内野にたくさんいるわけではない。森友哉(西武)や、アルトゥーベ(アストロズ)みたいな、身長が低くても活躍する選手が出てきた。そういうのを見ていると、自分の努力不足だったのかなと思うところはあります」

 水口さんは今年からライオンズアカデミーのコーチに就任し、第二の人生をスタートさせた。いつか指導者として、自らが身をもって知った「小兵選手が生きる道」を伝えたいという、新たな夢を追いかける毎日だ。

(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)

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