失踪した鷹ロドリゲスは制限選手にはならない? 鷹・三笠GMが語るコラスとの違い

昨年亡命し、制限選手として公示されたオスカー・コラス【写真:藤浦一都】
昨年亡命し、制限選手として公示されたオスカー・コラス【写真:藤浦一都】

「育成選手には制限選手というような制度はありません」

 ソフトバンクとの契約期間内に失踪した点ではロドリゲスとコラスでは共通するが、コラスが支配下契約選手だったのに対し、ロドリゲスはまだ育成契約選手。そのため、三笠GMによると、今後の対応については違いがあるという。

 コラスは制限選手として公示され、MLBにも通達される。制限選手の間は他球団とのプレーはもとより、契約することも認められていない。だが、それは支配下契約選手に限った話で、三笠GMは「育成選手には制限選手というような制度はありません」と説明。ロドリゲスが制限選手として公示されることはないという。

 とはいえ、ロドリゲスとの契約が破棄されるわけではない。ソフトバンクとキューバ野球連盟、そしてロドリゲスの間では3年とも言われる複数年契約が結ばれている。プロ野球界は契約社会であり、原則、この契約期間が終わらない限りはロドリゲスはソフトバンクの選手ということになる。

 コラスの場合、支配下登録選手であったが故に、仮に復帰した場合に備えて支配下登録70人枠のうちの1枠を空けておく必要があった。貴重な支配下登録枠を1つを使わなければいけない状況は、球団としても頭の痛い問題ではあった。

 一方で、ロドリゲスは育成選手のため、この支配下登録枠には一切の影響を与えない。ソフトバンクとしては1軍の戦力として早期の支配下昇格も視野に入れていた選手だけに、こういった形での“流出”はなんともやるせないが、今後またこういった事態が起こらぬような措置を講じていってもらいたい。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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