無人のドームで行われた始球式 「じいじの還暦を祝いたい」鷹が叶えた孫の夢

始球式を行った東琥憂人くんと祖父の東政人さん【写真:福谷佑介】
始球式を行った東琥憂人くんと祖父の東政人さん【写真:福谷佑介】

栗原のサイン入りユニ、スタジアムDJのアナウンスなど球団はサプライズを用意

 奇しくも「ファイト!九州デー」が予定されていたうちの1日である12日が政人さんの誕生日。応募を目にした球団担当者も「この企画にピッタリだと思いました」。数百を超える応募の中から選ばれた。届いた当選の連絡に、琥憂人くんは「すごくビックリしました」と驚きを隠せなかったという。

 本来であれば、スタンドが観客で埋まる試合前に行われるはずだった。だが、新型コロナウイルスの感染拡大、そして、球団独自の措置で試合は無観客開催に。「ファイト!九州デー」自体は延期となったものの、選手やチーム関係者らと接触しないように、選手らが球場入りする前の早朝に始球式は決行された。

 球団から用意された数々のサプライズ。まず、祖父がファンだという栗原陵矢捕手のサインが入った「ファイト!九州」ユニホームが贈られ、2人はこのユニホームを来て、憧れのPayPayドームのグラウンドに足を踏み入れた。投球前には、選手登場時と同じBGM、ビジョン演出で一塁ベンチからマウンドへ。スタジアムDJのツバサさんも駆けつけ、お馴染みのアナウンスで、2人の名前をコールした。

 さながら選手たちのように、マウンドに立った琥憂人くん。投球の前には、政人さんに内緒で用意していたサプライズの手紙で日頃の感謝を伝える。4枚の便箋に認めた思いを読み上げ、政人さんのミット目掛けて思い切り腕を振った。「ちゃんとじいじのミットを目掛けて投げることができました」。会心の一球となった。

ソフトバンクが「ファイト!九州」の一環として行う「あなたの夢を叶えます!」プロジェクト

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