バント処理ダイブに果敢な盗塁企図 3勝目の大谷翔平から滲み出た“二刀流をやる意味”

「2番・投手」で先発出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
「2番・投手」で先発出場したエンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

バント処理でダイビングキャッチも平然「アウトにするんだ、ってことだけ」

■エンゼルス 7ー5 タイガース(日本時間18日・アナハイム)

 エンゼルスの大谷翔平投手は17日(日本時間18日)、本拠地・タイガース戦で「2番・投手」で出場し、今季3勝目を挙げた。投打同時出場は7度目。最速98.6マイル(約158.7キロ)の直球、スライダーを武器に6回5奪三振5安打1失点と好投した。防御率2.70。打撃では四球、一ゴロ、四球。1打数無安打2四球で打率.270となった。チームは7-5で競り勝ち、連敗を3でストップ。本拠地の観客制限が解除された一戦で3万709人のファンを魅了した。

◇ ◇ ◇

「チームを勝たせなきゃ二刀流をやる意味がない」。大谷へ恩師・栗山英樹監督が口を酸っぱくして言ってきた言葉だ。その言葉を体現するかのような躍動で3勝目を掴んだ。

“らしさ全開”だった。まずは4回。先頭・カンデラリオがセーフティバントでガラ空きだった三塁前へ転がした。193センチ右腕はマウンドから猛チャージ。迷わずにボールに飛び込んだ。結果は惜しくもバント安打。ダイナミックだったが、その一方で故障の危険性も高まるプレーだった。それでも、試合後は当然といった表情で短く振り返った。

「アウトにするんだ、っていうことだけですかね」

 2点リードの5回2死では四球で出塁。続くウォードの打席。1ボール1ストライクから2球目、2ボール2ストライクからの5、6球目と計3度二盗を狙った。もちろん、まだ降板は決まっていない。しかも試合開始時は湿度が高く気温24度。「暑かったので、いつもより多めに汗をかいていた」。体力の消耗しやすい一戦だったが、そんな中でも果敢な走塁を見せた。登板しているのに、なぜ走ったのか――。こちらも平然と答えた。

5回2死一塁では一塁走者として3度盗塁企画「走った方が効率良く点が取れる」

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