53日ぶりの白星は苦投の末に… 楽天・田中将大が14年ぶりにボークを記録したワケ
中6日の土曜日登板を続けてきたが、この日は中10日でナイターに
■楽天 6ー4 西武(23日・メットライフ)
楽天の田中将大投手は23日、敵地メットライフドームで行われた西武戦に先発し、6回まで今季最多の111球を投げ8安打4失点。自身53日ぶりの白星となる今季3勝目(4敗)を挙げ、チームの連敗も「7」で止まった。とはいえ「(勝利は)むちゃくちゃうれしいが、自分の投球についてはふがいない気持ちでいっぱい」と述懐したように、今季最も苦しい内容だった。
味方打線は1回に幸先よく2点を先取したが、田中将はその裏、プロ1年目の2007年以来14年ぶりのボークも絡み1点を返される。2回には金子に同点タイムリー。味方が1点勝ち越した直後の4回には愛斗に同点適時三塁打、柘植に勝ち越し打を許した。味方打線が点を取るたびに取り返されるパターンにハマっていた。
7回にチームが逆転し、田中将に白星が転がり込んだが、石井一久監督は「今日はただただラッキーボーイだと思います。変化球にキレがなく、球数を要して苦労した部分がある」と評した。
“苦投”につながる要素はいくつもあった。今季は中6日の間隔を守って毎週土曜のデーゲームに登板してきたが、19日の試合が雨で流れたため、初めて中10日でナイターに臨んだ。
今季2度目の対戦となった西武打線も粘り、さらに足で田中将を揺さぶってきた。1回のボークも、今季15盗塁の源田が盛んに走る素振りを見せて牽制を誘い、さらに早いスタートを切ったため、田中将は思わず投球動作を途中で止める格好になった。