次なる“育成の星”となれるか? アピール際立つロッテと楽天のブレーク候補

楽天・山崎真彰(左)とロッテ・植田将太【画像:パーソル パ・リーグTV】
楽天・山崎真彰(左)とロッテ・植田将太【画像:パーソル パ・リーグTV】

楽天の山崎は5月のファーム月間MVPに輝く活躍

 交流戦はセ・リーグに勝ち越しを許したものの、首位から5位までが4ゲーム差にひしめく大混戦となっている今季のパ・リーグ。非常に面白い展開となっているシーズンではあるが、メディアに注目されやすい1軍の裏で、その檜舞台に立つべく2軍でも日々熾烈な競争が行われている。その中でも今回はネクストブレーク枠として今後活躍が期待される2選手を取り上げたい。

○楽天・山崎真彰内野手

 2019年の育成ドラフト3位でハワイ大から楽天に入団した右投左打の内野手である山崎真彰(やまざき・まあき)。今年で26歳を迎える育成選手ではあるが、公式戦デビューを果たした今季はここまで打率.338(イースタン・リーグ1位)、2本塁打という成績を残している。特に5月の活躍は目覚ましいものがあり、16日のオリックス戦で5打数5安打を記録。20試合で打率.408、31安打、14打点と驚異的な数字を残して「スカパー!ファーム月間MVP」を受賞した。

 山崎の打撃フォームは、顔付近にバットを構え、小さいテイクバックから確実にボールを捉えていくスタイルだ。タイミングの取り方やフォロースルーが、チームの先輩でもある島内宏明外野手を彷彿とさせる。楽天には島内をはじめ、茂木栄五郎内野手や小深田大翔内野手など巧みなバットコントロールを見せる選手が多いので、ここからはいかに他選手との違いを見せられるかが課題になっていくだろう。

 また、プロ選手とアマチュア選手の大きな違いとしてよく取り上げられるのが、ストライクゾーンの広さと速球・変化球への対応力である。山崎の打撃の課題として1軍の主力クラスの投手の変化球に対応できるかが挙げられる。直球に対しては、逆方向にも力強い打球を飛ばせているので、さほど問題はないだろう。守備に関しては、DHや一塁手としての出場が多く、まだここから鍛錬を積む必要がある。楽天には島内など左の巧打者タイプの選手が多いので、参考にしつつ、個性を確立させてまずは支配下を目指してほしい。

ロッテの植田は慶大時代には現中日の郡司の控え捕手だった

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