侍Jの左腕は復調気配、DeNA助っ人は出色の数字 セイバー指標で選ぶセ月間MVPは?

DeNAのタイラー・オースティン【写真:荒川祐史】
DeNAのタイラー・オースティン【写真:荒川祐史】

オースティンはOPS1.361、打率406をマーク

【打者部門】

 打者評価として、平均的な打者が同じ打席数に立ったと仮定した場合よりも、どれだけその選手が得点を増やしたかを示す「wRAA」を用いる。

 各球団wRAA上位3人は以下の通り。

〇阪神:近本光司7.88、マルテ6.92、佐藤輝明4.73
〇巨人:岡本和真9.55、松原聖弥6.55、丸佳浩6.01
〇ヤクルト:村上宗隆10.47、山田哲人8.30、青木宣親7.65
〇中日:ビシエド6.07、桂依央利1.83、大島洋平1.30
〇DeNA:オースティン15.88、桑原将志9.76、佐野恵太4.09
〇広島:坂倉将吾1.61、林晃汰1.57、鈴木誠也1.56

 阪神の貢献度1、2位は近本とマルテ。1番と3番を任された2人が機能しているが、4番以降の攻撃力の落ち込みが目立っており、5月までの爆発力が影を潜めている。巨人では貢献度2位に松原が入った。1番打者として月間.390の出塁率を記録しただけでなく、長打率も月間.592とリーグ6位の数字を叩き出している。

 ヤクルトは2、3、4番を形成する3選手が順当に貢献度上位3位までに入り、安定の得点源となっている。中日は相変わらずビシエド頼み。広島は坂倉、林といった新進気鋭の若手の貢献が目立ったが、wRAAの数字としては低調で物足りない。

 6月に最もチームに貢献したことを示している選手はDeNAのオースティンだ。前月もwRAAではリーグ1位を記録していたが、今月もOPS1.361、打率.406、出塁率.506、長打率.855(すべてリーグ1位)、本塁打9(リーグ2位)と出色の数字を残した。よって、公式でも月間MVPを受賞したオースティンをセイバーメトリクスの指標による月間MVPに2か月連続で推挙する。

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