同じ特大2ラン被弾も「2年目とはボールは違う」 菊池雄星が敗戦で得た“引き出し”

51日ぶりの黒星も「とても楽しみに大事な後半戦を迎えられる」

 メジャー1年目の2019年8月27日、菊池は同じシアトルで田中将大(現楽天)と投げ合い9敗目を喫した。10勝目を挙げた右腕との力の差を見せつけられた試合で、バックスクリーンに打ち込まれる特大の先制2ランをジャッジに食らっている。

 苦手意識はあるのか。菊池の表情が変わった――。

「2年前のときとは投げているボールは違いますから。まったくないです」 

 球速も球威も増したストレートに、小さく曲がる質の高いカットボール、そして低めのボールゾーンへ変化させるスライダーとチェンジアップ。さらに、メカニクスのポイントを微調整する修正力を備える。3回表のウォームアップでは、左肘を高く上げ全7球を投げテークバックを意識。4回からは打者に対して、2段モーションの間を長くして本来の重心へと戻していった。

「(重心の)タメがないような状態で投げていましたので、4回からはしっかりと真っすぐに立ってから投げにいくことを意識して、うまく修正ができと思います」

 情報の活用にも注意点を見出だした。序盤にストレートの割合が少なかったことについて「データに頼り過ぎた部分があったのかもしれません」と反省点に挙げた。

 5月17日のタイガース戦以来となる、51日ぶりの黒星にも手応えがある。

「最後はいい形で終わりたかったというのが正直なところですけけれども、ただ、1試合1試合、自信を深めながら前半戦を投げられました。僕自身はとても楽しみに大事な後半戦を迎えられる気がします」

 初選出されたオールスターは、13日(同14日)にコロラド州デンバーで開催される。真夏の祭典を前に、菊池雄星はまた一つ、引き出しを増やした。

(木崎英夫 / Hideo Kizaki)

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