大谷翔平が“体力勝負”を制するか? HRダービー制覇へ、V2狙う大砲との対戦も

エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】
エンゼルス・大谷翔平【写真:Getty Images】

今季からルールが変更となるMLBのホームランダービー

 エンゼルスの大谷翔平投手が日本人で初めて出場するオールスターのホームランダービー。球宴前夜祭はロッキーズの本拠地クアーズ・フィールドで12日(日本時間13日)に行われ、出場選手が7日(同8日)に出揃った。

 ここまでメジャートップの32本塁打を放っている大谷が、日本人初出場のホームランダービーを制するためのポイント、そして、ライバルとなりそうな選手は誰だろうか。

 MLBのホームランダービーは1回戦、準決勝、決勝の3ラウンド制で行われ、今年から1回戦と準決勝の制限時間は3分、決勝の制限時間は2分に短縮される。各ラウンドの規定時間終了後、1分間の休憩を挟み、すべての打者に30秒持ち時間が加算される。

 規定時間内に475フィート(約144.8メートル)以上の特大弾を放った場合はさらに30秒が追加され、ボーナスタイムは合計60秒になる。本数が並んだ場合、60秒間のサドンデスで決着をつける。これでも勝者が決まらなければ、勝者が決まるまで3スイング制のサドンデスを行う。

 2019年のホームランダービーでは準決勝でブルージェイズのゲレーロJr.とドジャースのピーダーソンが2度の延長戦にもつれ込み、40本対39本という壮絶な死闘を展開した。制限時間が2019年から短縮されるとはいえ、時間内はバットを振り続けなければならず、“体力勝負”の側面は強い。

 現に、2019年の準決勝でバットを振り続けたゲレーロJr.は決勝で“息切れ”し、メッツのアロンソに22本対23本で敗退。ゲレーロJr.は史上最多の合計91本の本塁打を放ちながら、優勝には手が届かなかった。初出場となる大谷にとっては、この過酷な“体力勝負”がまず、1つの勝負のポイントになるだろう。

 では、大谷のライバルとなりそうなのは誰か。大谷はファーストラウンドでナショナルズのフアン・ソト外野手と対戦する。ソトは今季まだ11本塁打と大谷の32本塁打と比べれば、少ないものの、2019年には34本塁打を放った25歳の若き大砲で、大谷にとって強敵となるだろう。

 最大の敵となりそうなのは、準決勝で当たる可能性があるメッツのピート・アロンソではないだろうか。アロンソは今季ここまで73試合で15本塁打。本塁打数は大谷よりも少ないが、アロンソは一昨年の王者。今回の出場選手でただ1人、この過酷なホームランダービーを経験しているのは、大きなアドバンテージだ。

 出場選手で大谷に次ぐ本塁打数を打っているのはレンジャーズのジョーイ・ギャロで23本塁打。アスレチックスのマット・オルソンの21本塁打がこれに続く。本塁打王を争うゲレーロJr.やパドレスのフェルナンド・タティスJr.、ナショナルズのカイル・シュワーバー、ブレーブスのロナルド・アクーニャJr.ら上位選手が出場しないのは、大谷の優勝には“追い風”となるか。

 大きな注目を集めている大谷が出場するホームランダービー。日本が誇る二刀流右腕は優勝賞金100万ドル(約1億1000万円)を手にすることができるだろうか。

【動画】大谷翔平はこの過酷な戦いを制することができるか? “死闘”となった19年のゲレーロJr.とピーダーソンの名勝負

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