借金生活に転落の王者ソフトバンク 苦境で起きている球団初の“異変”とは?
2005年以降、負け越したことのないドームで今季は14勝16敗7分と借金2
その後、主催試合で勝ったのは北九州での開催。実に1か月もの間、ホームでの白星がなく、その間は6敗3分となっている。これほどの間、ドームで勝てないのは、ソフトバンクホークスとなった2005年以降では1度もない。
元来、ソフトバンクはホームで圧倒的な強さを誇ってきた。2020年は60試合で40勝19敗1分で貯金21。優勝を逃した2019年でも37勝25敗2分と貯金12を残している。2005年以降でドームで負け越したシーズンは1度もなく、ワーストの成績だった2008年でも33勝32敗3分の貯金1だった。
ホームでの圧倒的な強さを武器に、毎年のように優勝を争う常勝軍団となったソフトバンクだが、今季はこの日の敗戦で14勝16敗7分と2つの負け越しに。序盤は浮き沈みこそあれ、勝ちを積み重ねていたものの、ここに来て、急激にホームで勝てなくなっている。
球場別での打撃成績を見ても、ホームゲームにおけるチーム打率が、他のパ・リーグ球団の球場よりも低くなっており“外弁慶”の傾向が出てきている。一時期、無観客開催の中で戦っていた影響があるのかもしれないが、それにしても勝てていない。
この日の試合後に「1-0で負けるのも、10-0で負けるのも負けは同じ。切り替えてまた明日というところ。今日の負けを明日に結びつけていかないといけない」と語った工藤監督。ファンの後押しのある本拠地での強さを取り戻したいところだ。
(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)