ファン酷評の「間抜けなプレー」との決別 傷心の元ドラ1野手が韓国球界で再起図る

韓国キウムに移籍したウィル・クレイグ(写真はパイレーツ所属時)【写真:Getty Images】
韓国キウムに移籍したウィル・クレイグ(写真はパイレーツ所属時)【写真:Getty Images】

パイレーツの元ドラフト1位、ウィル・クレイグが激白

 今年5月、パイレーツで「最高レベルに間抜けなプレー」を披露してしまったウィル・クレイグ内野手の韓国プロ野球キウム・ヒーローズ入りが決まった。クレイグは、人々に残った忌わしい記憶と決別するために韓国行きを選んだと、パイレーツの地元紙「ピッツバーグ・ポストガゼット」に語っている。

 問題のプレーは5月27日(日本時間28日)のカブス戦で起きた。3回2死二塁でカブスのハビアー・バエス内野手が三ゴロを放った。三塁手の送球を受けた一塁手・クレイグはベースを踏めばチェンジだったのが、一転超絶珍プレーになってしまった。クレイグは打者走者にタッチしようとし、後退したバエスとにらみ合う間に二走が生還、さらに打者走者もセーフと最悪の結果を呼んだ。

 クレイグはこの後、6月4日に傘下3Aのインディアナポリスへ降格、韓国行きの話が持ち込まれるとクレイグは異国で野球を続ける道を選び、退団した。同紙によればクレイグは「あのプレーが、僕がどういう選手であるかを定義している部分もあると感じている。韓国に行く決断をするしたもう一つの理由さ」とし「僕の残りのキャリアで頭に残り続けるだろうね。だけど、あの出来事と決別するためのきっかけを掴みたかったんだ」と続けた。

 ただ、世界はインターネットによりどんどん狭くなっている。新天地のチームメートが、このプレーを知っている可能性も高い。クレイグもそれは覚悟の上で「逃げ出してはいけない。彼らに直接『僕は優秀な一塁手』と伝えるのさ」と決意のほどを語っている。

 クレイグはもともと、パイレーツが2016年のドラフトで1位指名(全体22位)した有望株。2019年にはマイナーリーグのゴールドグラブを獲得しているように、決して守備も悪くない。キャリアの中で誰にでも訪れるであろう“失敗”が、運命のアヤで多くの人の記憶に残ってしまっただけだ。韓国プロ野球での活躍で嫌な記憶を拭い去り、メジャー復帰を果たすことはできるだろうか。

(Full-Count編集部)

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