「日本一の遊撃手」に求められる変わり身…源田壮亮が侍Jで果たす“1人4役”以上
侍の便利屋に「自分に求められている足、守備、小技では失敗がないように」
守備だけではない。走っても今季18盗塁、打っても打率.282としぶとく、進塁打やバントもそつなくこなす。侍ジャパンでは、ここ1番での代走、代打、守備固めまで何でもござれだ。源田は「自分に求められている足、守備、小技では失敗がないように、練習でしっかり準備して試合へ向かっていきたい」と役割を自覚。首脳陣にとってこれほどありがたい存在はいない。
もともと内外野どこでも守れるユーティリティプレーヤーとして期待されていたのは、同僚の外崎修汰(西武)だったが、今季開幕直後に受けた死球で左腓骨骨折を負ったのが響き、侍のメンバーから外れた。五輪では出場選手数自体も、プレミア12の「28」から「24」に減るだけに、今のメンバーで“便利屋”扱いに耐えられるポテンシャルの持ち主は源田しかいないだろう。
そして、意外な役割がもう1つ。西武の同僚で侍ジャパン初選出、チーム最年少でもある平良海馬投手の“世話係”だ。「平良を気にかけながら、声を掛けながらやっています。早速、いろいろ忘れ物とかしていたので」と苦笑しきり。西武で主将2年目を迎えた源田の人柄、人望が改めて光る。終わってみたら、侍ジャパンの救世主と呼ばれているかもしれない。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)