侍Jに浮上した次戦への課題 専門家が指摘した「継投」と「ファーストストライク」

侍ジャパン・青柳晃洋【写真:荒川祐史】
侍ジャパン・青柳晃洋【写真:荒川祐史】

打者38人のうち11人「ファーストストライクの甘い球を見逃し過ぎ」

 変則的な右のサイドスローの青柳は、右打者にとっては球の出どころが見えにくいが、「ドミニカ共和国打線はスイッチヒッターが多く(スタメン野手9人中、1、6、7、8、9番打者の5人)、優位性を発揮できない相手だった」とも語る。今後の起用法は「右打者が並んでいるところなら十分通用すると思いますが、左打者に対して使いづらくなったのは確か」と分析する。

 いずれにせよ、継投は非常に難しく、逆に言えば首脳陣にとってこれ以上の腕の見せ所はない。「首脳陣にとっては反省材料となる試合だったかもしれません。それでも、勝ち切ったことによってポジティブにとらえることができます」とうなずいた。

 打線は、9回に一挙3点を奪って試合をひっくり返したが、8回までは4安打1得点に抑えられ、非常に重苦しい雰囲気に包まれていた。飯田氏の目には「ファーストストライクの甘い球を見逃し過ぎ」と映っていた。実際、この試合で侍ジャパンののべ38人の打者のうち、ファーストストライクを打って出たのは30%にも満たない11人だった。

 大舞台の初戦とあって、硬くなったところもあっただろう。しかし、相手の先発で7回途中まで投げたメルセデスは巨人所属で、球種などは把握できていたはず。相手が初見の投手となれば、さらにファーストストライクに手が出なくなるかもしれない。

「ドミニカ共和国の投手が普通にベースカバーに入っていたら、日本は負けていた」

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