侍ジャパン稲葉監督、涙の金メダル&5度宙を舞う! 有言実行の「五輪の借りは五輪で返す」

胴上げされる侍ジャパン・稲葉篤紀監督【写真:Getty Images】
胴上げされる侍ジャパン・稲葉篤紀監督【写真:Getty Images】

2017年の監督就任以来、繰り返した言葉「五輪の借りは五輪で返す」

■日本 2ー0 米国(7日・決勝・横浜)

 野球日本代表「侍ジャパン」が悲願の金メダルを手にした。7日に行われた東京五輪決勝の米国戦に勝利し、負けなしの5連勝で頂点に立った。2017年に侍ジャパンの監督に就任し、この東京五輪での金メダルを目指してきた稲葉篤紀監督も感極まり、涙を流した。

 指揮官は決勝の大一番に2年目の森下暢仁投手(広島)を起用。右腕が期待に応える好投を見せた。初回を3者凡退に封じると、米国打線に得点を許さず。3回に村上宗隆内野手(ヤクルト)のソロで先制点を奪うと、右腕は5回まで3安打無失点に封じる好投を見せた。

 6回からは継投策で逃げ切りを図った。千賀滉大投手(ソフトバンク)が1回を無失点に封じると、伊藤大海投手(日本ハム)、岩崎優投手(阪神)、栗林良吏投手(広島)と繋いだ。リリーフ陣も走者を背負いながらもなんとか無失点に繋ぎ完封リレー。歓喜の瞬間を迎えると、コーチ人と抱き合った稲葉監督の目から涙が溢れた。歓喜のハイタッチを繰り返すと、マウンド付近では選手たちの手で5回胴上げされた。

 2014年に現役を引退すると「侍ジャパン」の打撃コーチに就任した稲葉監督。小久保裕紀前監督(現ソフトバンクヘッドコーチ)の元で、2017年のWBCまでコーチを務めた。同年7月に侍ジャパンの新監督に就任すると、東京五輪での金メダル獲得を悲願に、チーム強化に尽力してきた。

 選手として出場した2008年の北京五輪は3位決定戦で米国に敗れてメダルを逃していた稲葉監督。ことあるごとに「北京で非常に悔しい思いをして、(五輪から野球の)競技がなくなり、復活する東京五輪で監督をやらせてもらえるという、私にとって最大のチャンスをいただいた。個人的な思いでもありますが、金メダル獲得をしっかり目指していきたい」」と語ってきた。

 東京五輪に臨む内定メンバー24選手を発表した会見でも「五輪の借りは五輪で返すという強い気持ちで引き受けさせていただいた。改めて申し上げます。目標は金メダルです」と固い決意を口にしていた。奇しくも、準決勝では北京で敗れた韓国を倒し、決勝の顔合わせは3位決定戦で敗れた米国が相手となった。13年の時を経てリベンジを果たし、稲葉監督は今度は“嬉し涙”を流した。

(Full-Count編集部)

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