「神がかっていた」9回大逆転“ミラクル星稜”の主人公、ロッテ岩下が得た教訓

ロッテ・岩下大輝【写真:荒川祐史】
ロッテ・岩下大輝【写真:荒川祐史】

今季は前半戦だけでキャリアハイの8勝、苦しむ先発陣の中で奮闘

 若き右腕がエースへの階段を上っている。プロ7年目を迎えたロッテの岩下大輝投手は、今季前半戦で8勝をマーク。美馬学、石川歩らの離脱があった中で、ローテーションを守った。「皆さんに助けられて良い数字で前半は終わることができた」と謙遜するが、既に昨年の7勝を超える勝利数。若き右腕の奮闘がチームを支えた。

「まっすぐも力強く投げられていると思いますし、カウント取る球が増えたというのが一番大きい」と今季の投球を振り返る。これまでは投球のほとんどを直球とフォークが占めていたが、先発として結果を残すには厳しいと感じ、カーブやスライダーを使うようになった。

「先発する中で、3巡目が来た時に苦しむ投球が多かったので、どうにかして長いイニング投げないといけない。組み立てたいなと思った時に、さすがに2球種では……と思って去年から投げています。(この2球種で)ストライクを取れるのは大きいかなと思います」

 球速も追い求めている。「僕はスピードが1番武器になると思っているので、速ければ速いほどいい。上げれるなら上げたいです」。同僚の佐々木朗希にもアドバイスを求めるという。「ちょくちょく『どういうイメージで投げてるの?』と、たまに聞くんですけど、やっぱり天才なので……。僕には分からないことはあったりします。感覚的に良かったところは自分のものにしようかなと思うんですけど、できないことはキッパリあきらめます」と苦笑いする。

9回に8点差をひっくり返した2014年石川大会決勝が分岐点に

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