森&山川離脱の窮地で… 西武に勇気を与えるベテランと若手が融合した勝利

辻監督も目を細める勝利「みんなが仕事をしっかりやってくれたから」

「それ以外にも、守りや送りバントなど、みんなが仕事をしっかりやってくれたから、今日の勝利があったと思う」。指揮官がしみじみとそう振り返った通り、5回の守備では先頭・今宮の痛烈なライナーを一塁手のブランドンがジャンピングキャッチ。7回にも今宮の右中間への飛球を、右翼手・川越がランニングキャッチした。攻撃では、得点に直接結びつくことはなかったものの、送りバントで地道に得点へ近づく場面が2度あった。

 今季の西武は開幕直後から主力に故障者や新型コロナウイルス陽性者などが続出し、レギュラーで戦線を離脱したことがないのは森と中村くらいだった。その森までいなくなったこの日、残った選手たちが総力を挙げてもぎ取った白星は、チームに勇気を与える。

 試合後、森と山川がPCR検査の結果、陰性となったことが発表されたが、戦列復帰の見通しは未定。「今年はずっと故障者が出る中で、若い選手が経験を積んでいる。全員で戦うことに変わりはない」と辻監督。控え選手が力をつけているのは間違いない。これが戦力の底上げという果実となり、今季の残り試合、そして来季へつながると信じたい。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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