全力プレーでファンに愛された“救世主” 西武メヒアが残した8年間の功績

土壇場や瀬戸際で豪快な一打で空気を変えた“救世主”

 2016年4月24日の楽天戦では、3回にソロ、5回に2ラン、7回に満塁弾と3打席連発、1試合7打点というまさに驚異的な活躍を披露。7-6と乱打戦となった試合で、チームの全得点を1人で叩き出した。2019年4月10日の楽天戦で、絶対的守護神・松井裕樹投手の直球を捉え、球団通算9000本目の一発を放った。

 2020年10月2日のロッテ戦では、両者無得点で迎えた延長10回、先頭打者として打席に入ると、この回からマウンドに上がったロッテ・澤村拓一投手から決勝ソロ。150キロの速球を捉え、打った瞬間それとわかる豪快な一発だった。この回無得点ならチームの勝ちがなくなるという状況で飛び出した値千金の一打は土壇場での勝負強さを改めて証明するものだった。

 打撃面の活躍だけでなく、長身を精一杯伸ばして難しい打球を幾度となく捕球した一塁での守備や、意表を突く盗塁成功のように、さまざまな局面で全力プレーを披露したメヒア。長距離砲としての活躍もさることながら、要所で見せる懸命な姿勢や、活躍後の明るい笑顔といった要素も、ファンから愛される理由の一つでもあった。

 チームにとって苦しい時期を主砲として支えただけでなく、土壇場や瀬戸際で豪快な一打を何度も放ち、空気を変えてみせた文字通りの“救世主”。そんなメヒアが残した8年間の功績は、ライオンズファンの心の中に、今も深く刻まれていることだろう。

(「パ・リーグ インサイト」望月遼太)

(記事提供:パ・リーグ インサイト

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