山本由伸にまたも苦戦を強いられたソフトバンク 打線の早打ちは“積極”か“淡白”か

山本の被打率は初球だと.321だが、追い込んでからは…

 早いカウントの方が打者の打率は当然、高くなる。高いレベルにあるプロ野球では、追い込まれてから打つのは、どんな打者だって難しいもの。相手投手が山本クラスになれば、その困難さは一層増すことだろう。山本のこの試合までのカウント別の成績を見ると、その難しさがよく分かる。

 初球の被打率は.321。0ボール1ストライクでは.324となり、1ボール1ストライクは.395など、早いカウントやボール先行の状況では被打率が3割を超える。それが、0ボール2ストライクでは.196となり、1ボール2ストライクは.076、2ボール2ストライクは.081、フルカウントでは.087と、追い込むと被打率は極端に低くなる。早いカウントから打ちに行くことは決して間違った選択ではないように映る。

 勝負はいかに早いカウントで打ちにいって、一発で仕留められるか。そこには打者の能力や状態だけでなく、その日の山本の調子も関わってくる。この日、ソフトバンク打線は打ちにいったファーストストライクのストレートがファールとなったり、フォークで誘われたりしてカウントを稼がれた。その勝負の部分で山本に上回られた。山本が屈指の好投手である所以でもある。

 山本とマルティネスの投げ合いとなれば、この日のようなロースコアの投手戦になることは想像に難しくない。このままのローテでいけば、あと1回ないし2回は山本と対戦する可能性がある。難攻不落の天敵をなんとか攻略したいところだが……。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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