再三の走塁死で勝ち越せず 苦しむ鷹・工藤監督は6回の好機でなぜリチャードを代えた?

6回2死一、二塁でリチャードに代打・長谷川を送った意図とは…

 1点をリードして迎えたこの回。先頭の柳田が中前安打、デスパイネが左前安打を放って出塁した。中村晃が二飛に倒れ、2死一、二塁となると、ベンチは若き大砲のリチャードに代えて、代打の切り札である長谷川を早々に送り込んだ。

 1軍初昇格後の打率は.235ながら、3本塁打10打点と結果を残してきたリチャード。得点圏打率も.375と悪くなく、前日の試合でも2安打を放っており、期待した人も多いはずだ。そのリチャードへの代打起用。この策の狙いはどこにあったのか。

「なかなか点が取れなかったので、やっぱりもう1点取れれば、という考えで早めに代打を送りました。(リチャードは)今日はちょっと合ってなかったな、と思いました。タイミング取りづらそうにしていて、本人とも話したら『早かったり、遅かったりがあった』と。結果的に投手は代わりましたけど、ちょっと早めに仕掛けようと。マルちゃんもいいピッチングをしていたので、もう1点あれば変わる、と思ったので早めに仕掛けました」

 工藤監督はこう明かす。リチャードはこの日、ロッテ先発の二木に対して見逃し三振、ニゴロと凡退。二木への対応する姿にタイミングが合っていないと判断し、早めの仕掛けとして代打起用を決断したという。長谷川が登場すると、ロッテベンチはすぐさま東妻にスイッチ。結果的には長谷川は左飛に倒れて追加点は奪えず。直後の7回にマルティネスが同点に追いつかれた。

 歯車の噛み合わないまま、ロッテとの3連戦を負け越したソフトバンク。「必死に頑張ってなんとかしようというのは伝わってくる。それがいい風に出る時と、うまく出ない時と、あることかなと思うので、あとはそれが1つずつ繋がっていけば、必ずいい方向に行くと思う。ダメだったことを嘆くよりも、しっかりと次に向けて、という考え方に持っていった方がプラスになると思う」とも工藤監督は語る。首位とは8.5ゲーム差、3位の楽天とは3ゲーム差。残り29試合。勢いづくような勝利が欲しい。

【動画】鷹ナインはサヨナラ確信でベンチを飛び出すも… 土壇場でチームを救ったロッテ荻野貴司の“神”バックホーム

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