首位打者争う元DeNAグリエルが得た異国での学び 「日本の野球はスーパーグッド」

Full-Countの取材に応じたアストロズのユリエスキ・グリエル【写真:小谷真弥】
Full-Countの取材に応じたアストロズのユリエスキ・グリエル【写真:小谷真弥】

元DeNAグリエルはリーグ2位の打率.319、打率トップのゲレーロと2厘差

 エンゼルス・大谷翔平投手と本塁打王を争うライバルとして、すっかりお馴染みとなったブルージェイズのブラディミール・ゲレーロJr.内野手。9年ぶりの3冠王を目指しているが、首位打者を争っているのが元DeNAでアストロズのユリ・グリエル内野手だ。

 キューバの至宝として2014年途中に鳴り物入りでDeNAへ入団した。同年に62試合出場し、打率.305、11本塁打、30打点をマーク。15年開幕直後に退団したが、パワフルな打撃はファンに鮮烈な印象を残した。

「日本の野球はスーパーグッド。投手のレベルが非常に高くてコントロールがいい。スプリットやフォークが素晴らしかったね。ノリモト、カネコ、ニシ。サワムラも良かったね。左腕で以前は巨人にいて、今は確かライオンズの……ウツミだ。非常にいい経験をさせてもらったよ」

 2016年からアストロズでプレーし、2017年にはワールドシリーズ制覇に貢献。今季はメジャー6年目。21日(日本時間22日)まで打率.319、14本塁打、76打点。リーグトップの打率.321を記録しているゲレーロJr.と熾烈なタイトル争いを演じているが、ここには日本時代の経験も生きているという。

「僕にとって、日本の経験はとても大事なことだ。日本の投手は球速はだいたい90~92マイル(約145~148キロ)ぐらいの印象だけど、先発投手は大抵たくさん球種を持っていた。テキサスで対戦したアリハラは、スカウティングレポートでは8球種操るとなっていた。みんな『8球種だって?』という反応をしていたんだ。(日本人投手の球種の豊富さは)感心すべきことだね。スゴイよ」

 球種を読むのも簡単ではない上で、対応力や修正力を試される。バリバリのメジャーリーガーとして活躍しているが、異国でのプレーは決して無駄ではなかったという。

 今でもDeNA情報はチェック。「来年は休暇で日本に行くかもしれないね。ミナトミライ! ロッポンギもいいね! 僕は日本が好きなんだ」という。DeNA時代に同僚だった三浦大輔監督からもらったグラブは自宅に飾ってあるという。「ダイスケ・ミウラが監督になったのは知っているよ。スーパーナイスガイだ。何よりスマートな人間だったね。ダイスケはいい監督になるよ。ポストシーズンで見てみたいね」。かつての球友へエールを送った。

(小谷真弥 / Masaya Kotani)

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