ロッテ優勝へ最大の試練 データに表れるマーティンの大きすぎる貢献度

マーティンは今季、12球団で最も“勝負強い”打者だった

 マーティンが特に秀でているのは、その“勝負強さ”ではないだろうか。セイバーメトリクスの指標には、各選手がどれだけ勝利期待値を増減させたかを示す「WPA」というものがある。これはプレーした状況を考慮し、同じヒット、同じタイムリーでも勝敗の分かれ目となる重要な場面での一打がより評価される指標。この「WPA」でマーティンは12球団トップの成績を残す。

 マーティンのWPAは4.74で両リーグ通じて1位だ。2位は広島の鈴木誠也(4.21)、3位がDeNAのタイラー・オースティン(4.00)、4位が巨人の岡本和真(3.91)となり、5位はロッテのブランドン・レアード(3.89)。ロッテの助っ人2人がパ・リーグの1位、2位を占めており、これに続くのがオリックスの杉本裕太郎(3.87)、吉田正尚(3.80)となる。

 この「WPA」から見ると、マーティンは12球団で最もチームの勝利期待値を増加させた選手ということになる。打率は.249と決して高くはなく、得点圏打率も.316とリーグ8位ではありながら、この「WPA」でトップということは、同点や逆転、勝ち越しに繋がるような、チームの勝利期待値を増加させる“殊勲打”を多く打っているという証だ。

打率.249にも関わらず.374と高い出塁率も残していた

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