ナ・リーグMVP候補の武器は驚異の“選球眼” 大谷翔平とHR競争のソトが球団新記録

ナショナルズのフアン・ソト【写真:Getty Images】
ナショナルズのフアン・ソト【写真:Getty Images】

今季131四球は大リーグ断トツ、ナ・リーグのMVP候補

 ナショナルズのファン・ソト外野手が見せている“異常な”選球眼が球界の話題となっている。MLB公式サイトが「ソトが、ハーパーが持っていたナショナルズの球団四球記録を塗り替える」と題して伝えたもの。23日(日本時間24日)の敵地レッズ戦の初回、ルイス・カスティーヨ投手から今季131個目の四球を選び、2018年のブライス・ハーパーを抜いてナショナルズの球団記録を打ち立てた。

 球宴の本塁打競争で、エンゼルスの大谷翔平投手と死闘を繰り広げたことでも知られるソトは、今季大リーグで規定打席に達している打者の中で唯一四球のほうが三振数(84)より多い打者だ。また2番目に四球が多いのはヤンキースのギャロで109四球。ソトより22個も少なく、選球眼の突出具合を示している。

 23日の試合でも、ソトは3打数3安打2本塁打2打点、1四球。打率.325、出塁率.470でも両リーグトップを走り、ナ・リーグの有力なMVP候補に挙げられている。

 またMLB公式のデビッド・アドラー記者は、突出ぶりを数字と図を駆使して表現している。ツイートによれば、ソトは23日(同24日)の試合前の時点で、796球の「ボール1個以上ストライクゾーンから外れた球」を見ているという。そのうち、スイングしたのはわずか4.9%に相当する39球だけだ。同じ条件で大谷と本塁打王を争うロイヤルズのサルバドール・ペレス捕手を見れば。848球のうち282球でスイングしており、スイング率は33.3%に上る。

 特に、つられてスイングすることが多い高めの速球への見極めが群を抜いており、174球見て1球も振っていないという。ナ・リーグのMVP候補もまた、唯一無二の武器を持っているようだ。

【図】ソトとペレスがボール球を「振ったコース」を比較する図…ソトの少なさが際立つ

RECOMMEND

KEYWORD

CATEGORY