「動かしてなんぼや」 東海大のドラフト候補が鷹捕手から得た捕球の“イロハ”

2学年上のソフトバンク・海野とは寮で同部屋、気軽に相談できる存在だった

 NPBを目指す決意をしたのは、今年8月ごろ。「挑戦させて欲しい」と、井尻陽久監督と両親に直訴し、志望届を提出した。その背景には目標としている先輩、ソフトバンクの海野隆司捕手の存在があった。

 大学入学時、寮の同部屋が海野だった。2学年離れていたが、何を聞いても気軽に答えてくれる存在だった。中でも、印象に残っている言葉がある。捕球動作で、ミットを動かして審判に注意されることが続いていた時だった。

「何度も注意を受けて……。動かさない方がいいのかなと思って海野さんに相談したら、『動かしてなんぼや』と言ってくれたんです」。その言葉で、気持ちが楽になった。めげずに自分の“フレーミング”を貫くと、徐々に際どいコースを取ってもらえるようになり、審判に指導を受けることも少なくなった。

 その海野は、2019年秋のドラフトでソフトバンクから2位指名を受け、プロの舞台へ進んだ。「自分も憧れの舞台ですし、そこを目指してやってきたので、思い切りやるだけですかね」。先輩の姿を追い、上の舞台で戦うためにも、まずはリーグ戦で結果を残し、チームの勝利に貢献する。

(川村虎大 / Kodai Kawamura)

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