工藤監督の「チャンスある」が現実に? 上昇気配の鷹に固まり始めた「勝利の形」

「信頼している彼らがいい抑えをしてくれたのはチームとしては、プラスに働く」

 そして、なかなか揃わなかった「勝利の方程式」がようやく固まったことも大きい。故障などで離脱のあった岩嵜、モイネロ、森の3人がようやく集結。3人の復帰当初はまだ不安も拭えなかったが、やはりこの3人がいるとチームは落ち着くもの。この日はエースが抑え、3人が締めるという理想の戦いぶりが形となった。

 後ろが固まれば、それが先発投手陣にも相乗効果をもたらすもの。工藤監督も「信頼している彼らがいい抑えをしてくれたのはチームとしては、プラスに働くんじゃないかと思います。先発投手も安心して、そこまでいけば勝てるんだという思いで投げてくれる」と語る。1イニングでも長く、から、いけるところまで全力で、と先発陣の思考にも好影響を与えてくれる。

 工藤監督は借金が嵩んだ際でも「まだまだ全然チャンスはあると思っている」と強気の姿勢を崩さなかった。ここに来て、助っ人の復調、勝利の方程式の安定で、チームは上昇気配を漂わせ始めた。まだ、ロッテとは6ゲーム差と厳しい状況には変わりはない。それでも、この工藤監督の言葉が現実のものになる可能性が、にわかに膨らんできている。

(福谷佑介 / Yusuke Fukutani)

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