リーグ3連覇を知るベテラン・小窪哲也 優勝を目指すロッテにもたらすものとは?

スーパーサブ、まとめ役としてチームに欠かせない存在に

 それでも、内野の全ポジションをこなすユーティリティ性と、一定の打力を持つ小窪の特性は、スーパーサブに適したものだった。与えられた役割をこなし続け、2014年には代打打率.389と大活躍。続く2015年にも代打打率.380と抜群の成功率を維持し、代打の切り札として新境地を開拓した。

 2015年オフにFA権を取得したが、残留を選択し、2016年からは選手会長に就任。成績は過去2年に比べて不振だったものの、アマチュアの名門でキャプテンを務めた経験を活かしてチームを引っ張り、25年ぶりのリーグ優勝に貢献。2017年もリーグ連覇を達成し、選手会長として臨んだ2年間でともに優勝を果たした。

 2018年には、17試合の出場ながらも打率.308と復活の兆しを見せたが、若手の台頭もあって出場機会は減少。わずか3試合の出場に終わった2020年オフ、球団から指導者としての道を打診されるも、現役続行を希望して固辞、退団を発表した。11月11日の中日戦では代打で出場。シーズン初安打となる惜別の一打を放ち、13年間を過ごした広島のユニホームに別れを告げた。

 そして2021年6月に九州アジアリーグの火の国サラマンダーズに入団し、打率.421と圧巻の成績を残す。その活躍が認められ、移籍期限ぎりぎりの8月31日にロッテが獲得を発表する運びとなった。

現在好調のロッテだが、代打の層はかなり手薄

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