球団史上61年ぶりの大役 DeNA牧に三浦監督が“ルーキー4番”を任せた理由とは?

新人初のサイクル安打達成、打率では阪神・佐藤輝明を5分リード

 それでも牧を指名したのは、来季以降を含めた伸びしろの大きさに期待したからに他ならない。三浦監督も「当然、それもある」と認める。さらにもう1つ、激しさを増す新人王レースでもアピールポイントになりそうだ。

 牧は6日現在、打率を.289に上げ、ライバルの阪神・佐藤輝明内野手の.239に5分の大差をつけた。本塁打も21本まで積み上げ、一発長打が持ち味のサトテルの23本に肉薄している。65打点でも「4」差をつけた。8月25日の阪神戦では、新人として史上初のサイクルヒットも達成し強烈なインパクトを残した。

 一方、広島の守護神・栗林良吏投手が29セーブを挙げ、防御率0.41。45試合(44回1/3)に登板してわずか2失点という無敵ぶりである。さらに、高卒2年目のヤクルト・奥川恭伸投手も8勝3敗、防御率3.14で、現在首位のチームがこのまま6年ぶりのリーグ優勝を勝ち取れば、その貢献度も加味されるだろう。

「新人初のサイクル安打」に「チーム61年ぶりの新人4番」の称号を加えた牧は、どう評価されるか。もちろん残り14試合の活躍のほどによっても、情勢は大きく変わる。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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