なぜ三嶋でなく伊勢だったのか? DeNA三浦監督、セーブ場面での起用に込めた思い

「勝ちにつなげられなかったのは監督の責任」

 この日の伊勢は、最速150キロを計測したストレートは走っているように見えた。だが、先頭の福田にフォークを右前打され、続く高橋周には内角高めの速球を詰まりながら右前へ運ばれ、無死一、三塁。代打・渡辺には真ん中に浮いたフォークを右前適時打されて同点に追いつかれ、結局打者3人でマウンドを降りた。2試合連続のセーブ機会失敗である。

 4番手の砂田毅樹投手も1死満塁から京田に一塁強襲の勝ち越し2点適時打を許し、最後は三嶋が登板して後続を断った。

 三浦監督は「勝ちにつなげられなかったのは監督の責任」とした上で、「伊勢はああいう場面で投げてもらわないといけない投手。使っているのはこっちなので、思い切って投げて、乗り越えてほしい」と語った。

 DeNAの今季残り試合はわずか11。4位広島には3ゲーム差で望みがあるが、Aクラスの3位・巨人には10ゲームの大差をつけられている(9日現在)。目先の勝利にこだわりつつ、来季のチーム編成も視野に入れて起用を考えなければならない時期だ。指揮官は「あの屈辱があったからこそ成長できた」と笑える日が伊勢にやって来ることを信じている。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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