阪神ドラ1森木、“スーパー中学生”を襲った大ピンチとは? 窮地を救った恩師の助言
2年生になりコロナ禍で夏の県大会は中止となったがついに150キロを突破
2年生になると、コロナ禍で夏の県大会は中止となったが、ついに150キロを突破。今春の四国大会決勝で自己最速を3キロ更新し154キロに到達した。森木は「投球フォームを見直し、スクワットなどで下半身を中心に鍛えてきたことが(球速アップに)つながっていると思います」とうなずく。
今夏は県大会決勝で宿敵の明徳義塾に敗れ、甲子園には結局3年間で1度も出場できなかったが、スーパー中学生は着実に成長を遂げ、ノースアジア大明桜の風間球打投手(ソフトバンク1位)、市和歌山高の小園健太投手(DeNA1位)とともに「高校ビッグ3」と呼ばれる存在となった。
軟式から硬式の転向に戸惑ったように、プロでも壁にぶつかることはあるだろうが、乗り越えていくに違いない。浜口監督が「一生懸命努力する熱量では、誰にも負けない。ストイックというか、追い込まれるのが好き。私が『その程度の練習でいいのか?』と言えば、私の想像以上に練習する」と評する反発力があるからだ。
森木は「下半身や体力に、まだまだ弱い部分がある」と自覚。「球速よりも、相手打者が圧倒されるようなストレートの質を目指してやっていきたい」と語る。高校時代には立てずじまいに終わった甲子園のマウンドで、躍動する姿が目に浮かぶ。
(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)