引退の亀井は「守り神」「困った時の亀ちゃん」 巨人・原監督が送った労いの言葉

“困った時の亀井頼み”はまだまだ続く

 そして「イチローのそばにいながら、勉強になったのでしょう。侍でもいい役割をしてくれました。帰ってきたら大ブレーク。高橋由伸と双璧になるような選手ができた」とキャリアハイの134試合、25本塁打でチームの日本一に貢献した活躍を喜んだ。その後は怪我や補強などで、亀井自身が満足いくパフォーマンスを発揮できなかったが、原監督は「第3次政権ではベテランとして、お手本になっていた。よき相談相手にもなっていると聞いた」と心強かった。

 高橋由伸氏の引退以降、勝負所の代打や時にはスタメンとして存在感を発揮してきた。今年の開幕戦の代打サヨナラ弾も見事だった。2年目の2006年から原監督の期待に亀井は応えてきた。

「『困った時の亀井頼み』、ジャイアンツの“守り神”。そういう、“カメ”が引退をする。ジャイアンツの生粋、燦然と輝くキャリアでユニホームを脱ぐことは巨人の先輩として、うれしく思います。ですが、まだ戦いは残っている。(阪神戦での)死球で完璧じゃないけど、『困った時の亀ちゃん頼み』は卒業しない」

 チームはまだCS出場の可能性が残っている。阿部作戦コーチも「下克上で日本一を目指していく」と期待しており、まだまだ亀井の力が必要だ。23日の本拠地最終戦のヤクルト戦(東京ドーム)後には引退セレモニーを行う予定。ファンと共有する時間をエネルギーに変えて、優秀の美を飾る。生え抜きの人気選手の引退は寂しい。だが、まだまだファンと歩む時間は終わらない。

(楢崎豊 / Yutaka Narasaki)

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