12球団で“過小評価”されている投手とは… 勝利数や防御率では計れない力を分析
日本ハムの右腕は実はリーグ屈指の力の持ち主
○パ・リーグ
1 山本由伸(オリックス)1.75
2 千賀滉大(ソフトバンク)2.07
3 N・マルティネス(ソフトバンク)2.52
4 D・バーヘイゲン(日本ハム)2.93
5 早川隆久(楽天)2.99
6 伊藤大海(日本ハム)2.99
7 上沢直之(日本ハム)3.05
8 宮城大弥(オリックス)3.13
9 田嶋大樹(オリックス)3.18
10 則本昂大(楽天)3.27
パ・リーグでは最多勝を確定させ“投手4冠”に近づくオリックスの山本が群を抜く。「tRA」1.75は驚異的な数値だ。これに続くのが、ソフトバンクの千賀、さらにマルティネスとなる。千賀はほぼ後半戦だけで9勝、マルティネスも9勝ながら防御率1.60となっており、成績を反映した指標になっている。
驚きなのが4位のバーヘイゲンか。今季は5勝8敗、防御率3.84と一見すると、ぱっとしない成績だが、「tRA」はリーグ4位の2.93。守備から切り離された部分での失点率で考えると、リーグでも屈指の力のある投手だということになる。また、ルーキーの楽天・早川、日本ハム・伊藤も上位に顔を見せており、この2人の能力の高さも窺い知れる。
上位10人には入っていないものの、ここまで5勝止まりの日本ハム・加藤貴之投手が「tRA」3.60で13位、4勝に止まっている楽天・田中将大投手も3.78で14位に位置している。2人よりも勝利数、防御率で上回っている投手は数多くいるものの、「tRA」で測ると、2人はまずまずの数値に。味方の援護の少なさなどが勝ち星に恵まれない要因となっている。
山本由伸のような球界屈指の好投手は勝利数や防御率といった成績面に優れ、なおかつ、指標で見ても秀でていることが分かる。ただ、山本も昨季までは指標に優れていながら、白星には恵まれない時期が続いた。様々な外的要因に影響される勝利数や防御率だけではなく、こういった視点から投手の能力や貢献度は測ってみるのも重要だろう。
(Full-Count編集部)