球団オーナーとの握手は“拒否” “ビッグボス”新庄監督の言葉に感じた本気度

就任会見に臨んだ日本ハム・新庄剛志新監督【写真:荒川祐史】
就任会見に臨んだ日本ハム・新庄剛志新監督【写真:荒川祐史】

「BIGBOSS SHINJO」と記された名刺から始まった“新庄劇場”

 日本ハムの新庄剛志監督が4日、札幌市内で就任会見を行った。集まった報道陣は35社119人。圧倒的なオーラと見出しになる言葉の数々に会場は熱気に包まれた。

 入場前から“新庄劇場”は始まっていた。会見開始1時間半前の午後0時30分にはすでに数十人の報道陣が列をつくっていた。受付手続きを済ませると、手渡されたのは新監督の名刺。「BIGBOSS SHINJO」と記されていて、監督という文字はどこにもない。謎だらけの名刺1枚で一気に新庄ワールドに引き込まれた。

 ド派手なスーツで登壇した新庄監督が、サッとサングラスを外して笑顔を振りまくだけで、会場内がパッと明るくなる。「優勝なんか一切目指しません」「監督とは呼ばず、ビッグボスでお願いします」「試合中にインスタライブをさせてもらったら最高」と次々に飛び出す新庄節に会場内から笑い声が漏れる。

 アナウンサーも「ビッグボス」を連発して楽しそうに質問を繰り出すと、畑佳秀オーナーまで「一挙手一投足から目が離せない“ボス”だけではなくて、魅力ある選手を育成していただきたいと願っています」と新庄監督のことをボスと呼ぶ。その場にいる人々を新庄ワールドに引き込んでしまうオーラと魅力は圧巻だった。

 2004年の日本ハム移籍時にチーム統轄本部長を務めていた三澤今朝治氏の言葉を思い出す。当時のパフォーマンスについて「彼は自分勝手にやった訳ではなくて、チームが低迷したり、チームの活気が落ちている時期を選んでやっていたんですよ」と語っていた。2017年以降の低迷、コロナ禍、選手による暴力事件と続いた暗いムードを払拭するために登場した救世主は、この日も全力で“新庄劇場”を演出してくれた。

オーナーとの握手は“拒否”「まだ早い、頂点に達してから!」

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