4位低迷に「すごく責任を感じる」 鷹・甲斐拓也が語った2021年と自身の悔恨

ソフトバンク・甲斐拓也【写真:荒川祐史】
ソフトバンク・甲斐拓也【写真:荒川祐史】

「いろんな選択肢があった中でもっとできた、結果が変わる試合が何試合もあった」

 11月5日。秋季キャンプを行う宮崎で29歳の誕生日を迎えたソフトバンクの甲斐拓也捕手。練習開始前には同じく誕生日だった中村晃外野手と共に、後輩の海野隆司捕手からの“熱唱”で祝福を受けて笑顔を浮かべていたが、練習後に行われた取材対応では「僕にとっての最高の1年はリーグ優勝、日本一で終われることなので」と語り、表情を曇らせた。

 それもそうだ。5年連続日本一を目指した今季、チームは4位に沈み、日本一どころかクライマックスシリーズ進出も逃した。工藤公康監督が就任して7年目で初、球団としては8年ぶりのBクラスだった。自身初となる全試合出場を果たした甲斐だったが、低迷の責任を痛烈に感じていた。

 故障者が相次いだ状況にあって、チームは中盤まで優勝争いに加わっていた。甲斐は東京五輪にも出場し、金メダル獲得の立役者にもなった。だが、上位進出を目論んだはずの後半戦にチームは失速。試合終盤にリリーフ陣が打ち込まれて、白星を取りこぼす試合が多くなった。9月末からは泥沼の8連敗も喫して、優勝争いから脱落した。

「投手は今年も頑張って投げたと思います。防御率も、失点も、数字を見れば良かったと思う。1点差の試合だったり、7回から9回というところで失点をしてという部分で、いろんな選択肢があった中でもっとできたと思う。それで結果が変わる試合が何試合もあったと思う。もっともっと出来た部分があると僕自身は思っています」

 4位に沈んだソフトバンクだが、チーム防御率3.25はパ・リーグトップ。493だった失点数もリーグで最も少なかった。さらに言えば、チーム打率.247はリーグトップタイ、564得点はリーグ2位の多さだった。ただ、結果を見れば4位。投打の歯車が噛み合わずに取りこぼす試合も多かったが、甲斐自身は責任を一身に感じていた。

球団捕手で3人目の全試合出場も「野村さん、城島さんと一緒にしてしまうのは違う」

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