山田哲人&村上宗隆ら“大当たり”も… 振れ幅大きいヤクルトの“ドラ1貢献度”を検証
山田、村上、清水は球界屈指の選手に成長した一方で、数年で戦力外になった選手も
周囲からの期待を集める「ドラフト1位」の選手たち。プロに入ってしまえば、順位は関係ないとは言うものの、やはり期待値は大きいもの。では、各球団の過去のドラフト1位はどれくらい育ち、期待に見合った活躍はできているのか。球団ごとに近年の“ドラ1力”を検証してみよう。
今回は6年ぶりにセ・リーグを制したヤクルトだ。2010年からの11年間で投手9人、野手2人をドラフト1位で指名している。この野手2人が山田哲人内野手と村上宗隆内野手。どちらも1巡目入札で外しての指名だったが、それが球界を代表する強打者に成長しており、ドラフトとは分からないものである。
2010年のヤクルトは1巡目で斎藤佑樹(日本ハム)に入札し、抽選で外した。さらに“外れ1位”で塩見貴洋に入札したが、これも外れ。“外れ外れ1位”で山田に入札し、オリックスとの競合に勝ち、交渉権を獲得した。その山田は史上初の3度のトリプルスリーを達成するなど、球界屈指の打者となっている。
村上を指名した2017年は1巡目でまず清宮幸太郎に入札。7球団競合の抽選で外すと、“外れ1位”で村上を指名した。巨人、楽天との競合だったが、抽選を引き当てた。村上は2年目にレギュラーを掴むと、今季は39本塁打を放ち、本塁打王に。こちらも球界屈指のスラッガーへと成長を遂げている。
このほか、投手では2012年の石山泰稚投手が長らく守護神を任され、2018年の清水昇投手は今季、プロ野球記録となる50ホールドをマークするなど、勝利の方程式に不可欠な存在に。2019年の奥川恭伸投手も2年目の今季9勝をあげて台頭してきており、今後が楽しみな存在になっている。
ただ、2011年の川上竜平外野手、2014年の竹下真吾投手は結果の残せないままに戦力外。2016年の寺島成輝投手もここまでは期待に応えられていない。山田や村上という誰もが羨む“大当たり”がある一方で、泣かず飛ばずのままキャリアを終える選手もおり、振れ幅の大きさもまたヤクルトのドラフト1位の特徴か。
(Full-Count編集部)