外国人通訳に必要な“資質”とは? 西武が求める言語変換だけではないサポート

西武は11月5日にスペイン語通訳の募集を発表、求める資質とは【写真:球団提供】
西武は11月5日にスペイン語通訳の募集を発表、求める資質とは【写真:球団提供】

西武は5日にスペイン語通訳の募集を発表

 11月5日にスペイン語通訳の募集を発表した西武。その3日前の2日には、編成グループ国際業務担当としてパナマ出身のフェルナンド・セギノールと契約したことも発表。渡辺久信GMも「セギノールにはアメリカ、中南米に多くのパイプがある。彼は人間的にも大変すばらしいし、そういったエリアの人たちともしっかりコミュニケーションを取りながら、ライオンズに貢献してくれると思う」とスペイン語圏からの選手発掘に本腰を入れている。

 さて、そんなスペイン語通訳募集要項の業務内容を見てみると、「通訳業務だけではなく、外国人選手が日本のプロ野球界において最大限のパフォーマンスが発揮できるための環境作りの業務を担っていただきます」とある。

「外国人選手と監督・コーチ・選手・スタッフの間の通訳業務」はもちろんのこと、「グラウンド上での(主に外国人選手の)練習サポート」や、「外国人選手が日本の文化に馴染むためのサポート」も記載されている。

 西武と言えば今年の6月、試合前に外国人選手へのサプライズメッセージビデオを上映したのは記憶に新しい。主力選手や辻発彦監督から、家族と離れ単身日本でプレーする外国人選手たちへの激励メッセージから始まり、最後は母国にいる家族からのサプライズメッセージで締めくくられていたもの。突然のビデオ上映に涙したザック・ニール投手やリード・ギャレット投手の姿も印象的だった。

 実はこのビデオは、通訳が発案してプロジェクトが動き出したもの。通訳が発案したアイデアをベースに、球団スタッフや監督・選手が一丸となって完成させたものだった。西武の通訳を取り巻く環境には、単に外国語と日本語を変換して伝える、という語学のコミュニケーションのみにとどまらず、まさに外国人選手に寄り添う、そんな風土が根強く定着しているのだろう。

 このように、深いコミュニケーションを通じて苦楽をともにした外国人選手が能力をいかんなく発揮し、チームの勝利に貢献した時の喜びは、何にも代えがたいもの。募集は11月30日までとなっている。

(Full-Count編集部)

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