大谷翔平支えた通訳の献身　凱旋会見出席後も「これから練習へ行ってきます」

水原通訳は大谷の凱旋会見出席後に練習へ直行した

　エンゼルスの大谷翔平投手は15日、都内の日本記者クラブで記者会見を行った。日本記者クラブで会見するのは3年ぶり3度目。渡米1年目から公私ともに支える水原一平通訳も1時間の会見に同席した。

　大谷の凱旋会見終了後、水原通訳は“主役”が会見場を出たのを見届け、最前列の席をサッと立った。「お疲れ様です。これから練習へ行ってきます」。馴染みのある関係者へ挨拶しつつ、足早に会見場を後にした。

　通訳兼練習パートナー兼運転手。渡米1年目から大谷には欠かせない存在だ。二刀流でフル回転した今季はマドン監督、ミナシアンGMと密にコミュニケーション。コンディションなどの細かいニュアンスを伝え、マドン監督は「イッペイが非常に重要だ。ショウヘイがどう感じているか正確につかめていると思う。いつもショウヘイの偽りのない気持ちや状態を伝えてくれる」と感謝していた。

　ミナシアンGMもGM会議中に「『君も半分MVPだ。君ももらうべきだよ』と冗談を言っているんだ。イッペイは私たちにとって大きな宝」と称賛の言葉を口にした。常々、水原通訳は「僕はあまり目立たないように」と語るが、その存在感は大きくなるばかりだ。

　この日、大谷は「一番お世話になった方は？」との問いかけに、「一平さんじゃないかなと思いますね。常に一緒に仕事もしてますし。それはその通りじゃないかなと思います」と即答した。公私に渡ってサポートする水原氏とって、何よりも嬉しい言葉だったに違いない。

（小谷真弥 / Masaya Kotani）