オリ劇的サヨナラを生んだ「最大のポイント」 専門家が注目「普通の19歳なら…」

痛恨敗戦のヤクルトは第2戦を「願わくは、ワンサイドゲームで…」

 紅林は今季、遊撃のレギュラーに抜擢され、打率こそ.228と低かったが、10本塁打、48打点。3番を務めたこともあった。野口氏は「シーズン終盤の10月25日の楽天戦でも、紅林はしぶとさを発揮し、マー君(田中将大投手)からタイムリー2本を放った。守備も、体が大きい(186センチ、94キロ)割に動きがいい。この日本シリーズがさらなる成長のきっかけになるかもしれない」と評する。“驚異の高卒2年目”は、この日先発して7回1失点の快投を演じたヤクルト・奥川、オリックス・宮城、ロッテ・佐々木朗だけではないというわけだ。

 一方のヤクルトにとって、守護神が1アウトも取れずに逆転サヨナラ負けを喫した衝撃は大きい。野口氏は「流れを引き戻すには、打線爆発しかない」と指摘。「第2戦の先発が予想される高橋奎二は球数が多いタイプで、完投はなかなか望めない。とすると、リードして終盤を迎えたとしても、第1戦の8回に登板し32球も投げてしまった清水、そしてマクガフを投入できるのかどうか……。願わくは、ワンサイドゲームで勝ち、清水とマクガフにリセットする時間を与えたいところです」と語った。

 第1戦から劇的な展開となった日本シリーズ。昨季最下位から這い上がったチーム同士の対決は、今後も何が起こるか予断を許さない。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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