日本S第3戦以降の「勝敗を分けるポイント」 専門家が見た両球団の“誤算”とは…

オリックス・平野佳寿【写真:荒川祐史】
オリックス・平野佳寿【写真:荒川祐史】

「増井に勝ちパターンの7、8回を任せてもおかしくない」

 第2戦はヤクルトの高橋が9回5安打無失点の完封勝利を飾り、オリックスの宮城も7回2/3を1失点と快投した。ただ、オリックスはバルガスが1点ビハインドの9回に登場したものの、こちらも手痛い追加点を献上した。先発投手はそれぞれ、付け入る隙を見せなかったが、2試合ともに投手交代をきっかけに試合が動いた

 野口氏はヤクルトの守護神マクガフについて「高津監督の性格から言って、ここまで来て抑えを替えることはないと思う」とした上で「第3戦からは両チームとも先発投手の質がやや落ち、継投勝負になると思う。延長戦も最大12回までありうる。ヤクルトは今野、スアレス、田口、石山といったリリーフ陣が、清水とマクガフの負担をどれだけ軽減できるかにかかっている」と指摘する。

 一方、オリックスは守護神の平野にいまだ出番がない。野口氏は「外国人投手をこれ以上起用するのはリスクが高い。第1戦、第2戦で好投した吉田凌と比嘉、左腕の富山らでしのいでいくことになるのではないか」と予想。さらに「レギュラーシーズンでは主に先発として起用されていた増井も、CSファイナルステージ第3戦ではリリーフで好投した。もともと抑えの経験も豊富な投手だから、勝ちパターンの7、8回を任せてもおかしくない」という。

 継投策は、ヤクルト・高津、オリックス・中嶋両監督が得意とするところでもある。指揮官として初めて踏んでいる日本シリーズの大舞台。いよいよ腕の見せ所が訪れそうだ。

(宮脇広久 / Hirohisa Miyawaki)

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