西武新助っ人は給与8.6万円を味わった苦労人 引退覚悟からの逆転人生「理解し難い」

西武が獲得を発表したディートリック・エンス(左)(写真はツインズ所属時)【写真:Getty Images】
西武が獲得を発表したディートリック・エンス(左)(写真はツインズ所属時)【写真:Getty Images】

エンスは今季4年ぶりにMLB昇格、結果を残してNPB入りの扉を開いた

 西武が新外国人選手として獲得を発表したディートリック・エンス投手は2017年にツインズでメジャーデビュー。しかし、その後は独立リーグでのプレーも経験した苦労人だ。30歳の左腕はMLB選手会が運営するメディア「MLBプレーヤーズ・メディア」のインタビューで、独立リーグでの6週間の給与が750ドル(約8万6300円)だったと明かしている。

 2012年ドラフト19巡目でヤンキースに入団したエンスは17年8月にツインズでメジャー初昇格を果たしたが、2試合登板しただけで再びマイナーへ。今年8月にレイズでメジャー復帰するまでに様々な苦労を経験した。昨年5月下旬にマリナーズ傘下2Aアーカンソーを自由契約になると、独立リーグの球団でプレーした。

「MLBプレーヤーズ・メディア」が公式ツイッターで公開したインタビューの中で、エンスは当時を振り返っている。「シーズンが6週間しかなかったし、(給与は)確か6週間でおよそ750ドルほどだったと思う。実際引退したくないと思っていたけど、そういう考えも内心あったよ。プロ球団と契約できる見込みはほとんどなかったからね」。

 昨年8月中旬にレイズとマイナー契約を結び、今年8月にメジャー昇格を果たすと、野球人生が一気に好転した。9試合に登板して2勝0敗2セーブ、防御率2.82の成績をマークし、来季はNPBでプレーする。「12~13か月前に置かれた状況と比較すると、今の状況は理解し難いこと。クレイジーなことだね」。今季42年ぶり最下位に終わった西武は、左腕で白星を挙げたのは内海と浜屋の1勝ずつのみだった。弱点解消へ、エンスに大きな期待がかかる。

(Full-Count編集部)

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