元阪神マートン氏が明かすシーズン最多安打記録の秘密 背景にあったイチロー氏の存在

「チームが勝つことよりもヒットを打つことのほうが重要なように」

 マートン氏は「それが日本の文化圏にいる多くの人たちの目を開いたと聞いたんだ。メジャーの投手が彼に記録を破るチャンスを与えたことが、日本の多くの人の物の見方や考え方を変えたんだと思う」と言う。メジャーの投手がイチロー氏との勝負を避けることなく記録更新に繋がったことで、日本球界の考え方も変化し、マートンの記録も達成できたのだという。

 ただ、やはり記録達成の際にはかなりのプレッシャーがかかったよう。「長い間、野球は個人が何をしたかではなく、チームの勝敗にどれだけ貢献したかが大事だと思ってきた」というマートン氏でさえ「あの瞬間は、チームが勝つことよりもヒットを打つことのほうが重要なように感じた」と振り返る。

 また、同氏は「頭の中で『あれをして、これをして』というリストを作っていたけど、実際に達成してみるとそれはぼやけていまったんだ。『とにかく示すべきリスペクトを示すことができれば』って感じだった」と、相手チームへ失礼のないように心がけ、2015年に秋山翔吾外野手が216安打で記録を更新した際には祝福のメッセージを送ったことも明かしていた。

(Full-Count編集部)

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