「打率にこだわったら本塁打は無理」 2軍でHR&打点の2冠、西武ドラ1がこだわる長打力
4・4に鷹和田からプロ初HRも安打はこの1本だけだった
「まさか1位で呼ばれるとは思っていなかったので、びっくりしました。山川(穂高)さんのバッティングを動画で見ていたので、一緒にやれるのは嬉しいです。実際に近くで見て『迫力あるな、スイングがすごいな』と思いました。山川さんには『1年目は自分の思うようにやったらいいよ』と声をかけていただきました」
4月に1軍で6試合に出場。4月4日に行われた敵地でのソフトバンク戦で左腕・和田からプロ初本塁打を放ったが、安打はこの1本のみだった。16打数1安打、7三振、打率.063で、4月19日に出場選手登録を抹消されると、その後、昇格の機会はなかった。しかし、2軍ではシーズン19本塁打、64打点で2冠に。打率は.228に終わったが、本塁打を追い求めていきたいという。
「1軍の投手は球の質が全然違います。ボールを真っすぐ前にはじけなかった。2軍では、ボールを1発で捉えられるように動作の確認をして振る量を増やしました。自分は打率にこだわったら、ホームランは無理です。まずはホームランと打点を伸ばしていきたい。自分の一打でチームの流れを変えられる選手になりたいと思っています」
今季まで2軍監督を務めた松井稼頭央ヘッドコーチは「長打力が魅力」と評価する一方で「守備、打撃ともに課題があるので、その克服をしてほしい」と話す。
「調子に波があるのが課題だと思っています。まだまだ練習の量が足りないと思います。来シーズンに向けて波をなくしていくことが課題です。少しでも安定して結果が出せるようにしたいです」
憧れの存在でもある山川は2014、2016年にイースタン本塁打王を獲得。その後、2018、2019年に本塁打王に輝いた。先輩の背中を追い、1軍で本塁打を量産することができるか。来季の飛躍が楽しみだ。
(篠崎有理枝 / Yurie Shinozaki)