元ロッテ渡辺俊介監督が都市対抗初勝利「何もしていないんで…選手たちを褒めて」

日本製鉄かずさマジック・渡辺俊介監督【写真:小林靖】
日本製鉄かずさマジック・渡辺俊介監督【写真:小林靖】

引退後は古巣で指導者の道、2020年に監督となり初の予選突破

 第92回都市対抗野球は開幕日の28日、東京ドームで1回戦3試合を行った。第3試合では元ロッテの渡辺俊介監督率いる日本製鉄かずさマジックが5-3で西濃運輸を下し2回戦に進出。都市対抗初勝利を挙げた渡辺監督は「率直にうれしい。選手たちがよくやってくれた」と喜びを表現した。

 ロッテや、ワールド・ベースボール・クラシック(WBC)で金メダルを獲得した日本代表で下手投げ投手として活躍した渡辺監督は、2015年に米国の独立リーグでプレーしたのを最後に現役引退。その年の暮れには古巣・かずさマジックのコーチに就任した。2020年からは監督を務め、今回チームは3年ぶりに南関東予選を突破、都市対抗本戦へ進出した。

 3回に田中健内野手の本塁打で先制、一度は追いつかれたものの7回に集中打で4点を奪い勝ち越した。「先に点を取られないこと、先に点を取ることを徹底してきた」と、練習で繰り返してきた通りのプレーを見せたナインに目を細める。

 5月にはチームから新型コロナウイルス感染者が出て、クラスター認定もされた。活動自体が難しい時期を乗り越え、3年ぶりの予選突破と本大会での白星を掴んだ。「(選手たちが)たくましくなってくれた。(2番手の)橘がマウンドに上がってからは、やることがないのでただ祈っていました。本当に何もしていないので、選手たちを褒めてやってください」と熱戦を振り返った。

 2年ぶりに応援が復活したことにも、チームOBだけあって感慨深げな様子。「この応援あってこその都市対抗。本当にありがとうございました。まだまだ若いチームなので、ひとつひとつ丁寧に戦っていこうと思います」とスタンドに呼びかけていた。

(羽鳥慶太 / Keita Hatori)

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